投稿

7月, 2014の投稿を表示しています

James Blake(イングランド) 『Overgrown』メランコリックでロマンチックなメロディーのトリップ・ホップ/ポスト・ダブステップ

イングランドのJames Blakeによるセカンド・アルバム『Overgrown』。 私は音楽のジャンルに疎いが、どうやらトリップ・ホップというジャンルが好きなようだ。だけれども、 Tricky (イングランド)のヴォーカルにはロマンチックさが足りないし、 Portishead (イングランド)も陰鬱すぎ、 Airlock (ベルギー)はわざとらしすぎるスクラッチ音が癪に障る。そんな風に感じていた私のツボにピッタリはまったのがこの『Overgrown』。 アルバム収録曲の出だしを初めて聴いた時から虜になったし、何度聴いても聴き止めることができないほど、このアルバムに泥酔してしまった。 アルバムタイトル曲「Overgrown」歌声にザラついたエフェクトをかけていたりするところも、後述の「Take A Fall For Me」のスタイルも、Trickyを思いおこさせるのだけれども、陰鬱さが強調されたTrickyのヴォーカルやそのともすれば雑多な印象も受けるメロディーとは違い、James Blakeのものは雰囲気たっぷりでロマンチック。 「Take A Fall For Me」には、ウータン・クランでの活動のほか、『ゴースト・ドッグ』、『キル・ビル』などの映画音楽や『アフロサムライ』でも音楽を担当していることでも有名なラッパーRZA(アメリカ)がfeatされている。RZAの歌声と、曲のメロディー、ところどころ入る女性の(様に加工された)声、それらが全体的にTricky的な雰囲気を醸し出してはいるが、James Blakeの歌声が救いとなっている。 (ちなみにTrickyの楽曲の女性ヴォーカルは Martina Topley Bird 。ソロでも活動している。) こちらは「Retrograde」のミュージックビデオ。 アルバム『Orvergrown』はオーストラリアダンスアルバム・チャートや、USダンス/エレクトロニックアルバム・チャートで1位、デンマークアルバム・チャートで2位となったほか、2013年の マーキュリー賞 アルバム・オブ・ザ・イヤーも受賞している。

『マレフィセント』:Lana Del Reyと大竹しのぶで聴く『眠れる森の美女』の名曲「Once Upon a Dream~いつか夢で~」

最近映画『マレフィセント』のCMをテレビで見て、バックで流れている「Once Upon a Dream」の歌声がLana Del Reyっぽいなと思っていたらそうだった。 チャイコフスキーのバレエ版『眠れる森の美女』の中の「Grande valse villageoise」(The Garland Waltz)を元にして、Sammy Fainによってコンポーズされたのがディズニーの『眠れる森の美女』の「Once Upon a Dream」。 Lana Del Rey版はアニメ映画『眠れる森の美女』のプリークエル/前編に当たるアンジェリーナ・ジョリー主演、(ダコタ・ファニングの妹の)エル・ファニング共演、そして王様役はニール・ブロムカンプ監督作品で知られるシャールト・コプリー!の実写映画『マレフィセント』のために作られたもの。映画もディズニーのアニメとは違い(『マレフィセント』もディズニーだが)ダークなものなため、この曲もかなりダークなアレンジ。 ちなみにこのDel Rey版はUS Bubbling Under Hot 100 Singlesチャートで5位を記録している。 最初から最後まで聴くとこんな感じ。 やっぱりテレビ特報CM(上に置いた予告編ではない)で使われた部分の切り取り方は絶妙だったな。この曲は 先日買ったUltraviolence』Deluxe Edition にも含まれておらず、(少なくとも現時点では)聴きたい方は『マレフィセント』のサントラを買う必要がある。 大竹しのぶが歌う日本語吹替版の主題歌「ONCE UPON A DREAM~いつか夢で~」も、Del Rey版の持つ艶めかしさは無いが、逆にその色気がない分この映画版の「Once Upon a Dream」の目指したダークな「子守唄」の感じはより出ていていい感じだ。 このiTunesで販売されている日本版は、Lana Del Rey版も大竹しのぶ版も入っている。 Amazonで販売されているこっちはよりダークなカバーアートの輸入盤。勿論輸入盤なので大竹しのぶ版は入っていないが、Lana Del Rey版は当然入っている。 (これを書いている時点ではカバーアートが見れないが、)こちらの日本版はiTunes日本版と同じくLana