音楽ファン必見、映画『ベイビー・ドライバー』を観る前に聴いておくべき曲&元ネタ紹介!
日本では8月19日公開予定の映画『ベイビー・ドライバー』、一足お先にフィンランドで観てきました。
映画としては「歌わないミュージカル」といっても良いほどに、使用される楽曲と映像とが深く関連づけられた作品ともなっています。テレビシリーズ『SPACED 〜俺たちルームシェアリング〜』、映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホットファズ』などで知られるエドガー・ライト監督は、非常にテンポ良く映像をカットする作風でも知られているんですが、それが極まった感じの作品でした。ただ、作品の内容的にはある意味「大作映画っぽい」感じで、ライト監督の持つ趣味性とか毒とかが抜かれた大味になった感も否めませんが、それでも爽快感溢れる素晴らしい娯楽作品であることには変わりありません。それにこれから他のエドガー・ライト作品を観るという方にはうってつけの作品だと思います。
まずは予告編をご覧ください。予告編にも何種類かありますが、この映画を一番よく表しているのは多分この「Tequila」予告編!
動画はSony Pictures Entertainmentより。
そんな『ベイビー・ドライバー』で、主人公が常にiPodで聴いている音楽も作品の一つのキャラクターであるといえます。今回はそんな本作の音楽や元ネタになった曲をご紹介。映画公開前にこれらの曲を知っておくと、さらに映画が楽しめること請け合いです。各曲の紹介には各アーティストのアルバムなどもご紹介している他、最後には今回紹介した全曲が収録された映画のアルバム『Baby Driver (Music From The Motion Picture)』も掲載しています。
Jon Spencer Blues Explosion(アメリカ)によるノリノリの「Bellbottoms」。
動画はripoffrecords1より。映画冒頭の強盗で使われるノリノリの曲です。
印象的な出だしは誰もが聴いたことのあるBob & Earl(アメリカ)の「Harlem Shuffle」。音楽にあわせてコーヒーを買いに行くベイビーの聴いている曲。ある意味映画が一番ミュージカル的な瞬間を飾るシーンで使われた曲です。
動画はdalkey130388より。
The Damned(イングランド)による「Neat Neat Neat」、映画では2番目の強盗に使われる曲です。
動画はPunkattack77より。
本作のヒロインが口ずさむ姿が印象的な曲。Carla Thomas(アメリカ)による「B-A-B-Y」。
動画はErnests Ābiķisより。
Googie Rene(アメリカ)による「Smokey Joe's La la」。
動画はL0K3より。
作中でかかる「Tequila」はThe Button Down Brassによるもの。The Button Down Brassは映画『フレンチ・コネクション』や『チキ・チキ・バン・バン』のサントラなどでも演奏しているよう。
残念ながら彼らのバージョンの動画は見つけることができず。
なお、冒頭に紹介した予告編に使用されているのは同じく「Tequila」を原曲としたアレンジ版、Vinnie Maniscalcoによる「TaKillya」です。
動画はTrap Cityより。
イタリアの巨匠Ennio Morriconeによる「Secondo Intermezzino Pop」、これは元々1970年のイタリアのジャッロ映画『Le foto proibite di una signora per bene』でしたが、なんと映画ではエレベーターで流れる音楽に。なるほど、エレベーター曲にピッタリ。
動画はformicriより。
ベイビーが恋に落ちるシーンで流れるのは、ご存じThe Beach Boys(アメリカ)の「Let’s Go Away For Awhile」。
動画はRoberto Rより。
本作のヒロイン、デボラ(Deborah)の名前に近いけどスペルが違うという曲として作中に登場するBeck(アメリカ)の「Debra」。
動画はMark Albersより。
本作のヒロイン、デボラの名前がスペルもそのままに登場する歌として作中に出てくる曲、T. Rex(イングランド)による「Deborah」。予告編で言うとランドリーのシーンで二人が聴いている曲です。
動画はscuzzy983より。
ちなみにこの曲が収録されたT. Rexのアルバム『My People Were Fair & Had Sky in Their Hair』の日本語版タイトルは『ティラノザウルス・レックス登場!!』でした。
追記:Blur(イングランド)のアルバム『Modern Life Is Rubbish』から、歌の入っていない曲「Intermission」も3番目の強盗シーンで使われていました。
動画はKiwiuyより。
Barry White(アメリカ)の「Never, Never Gonna Give You Up」、まさかこの曲をあんな風に使うとは、脱帽でした。
動画はBarry Tunyanより。
Focus(オランダ)による「Hocus Pocus」。この曲の日本語タイトルは「悪魔の呪文」ですが、映画中では逃走シーンで使われました。途中のヨーデル部分は聴いたことがある人もいるかも。
動画はRed Bulletより。
Sam & Dave(アメリカ)の「When Something Is Wrong With My Baby」。ベイビーというキャラクターがいることもあって歌の中に「ベイビー」がつく曲が多いですが、ほぼ全ての曲で、曲の意味が映画で使用されているシーンに合わせられているのも本作の特徴。
動画はturb01501より。
強盗計画中に流れる曲、Dave Brubeck(アメリカ)の「Unsquare Dance」。Dave Brubeckは「Take Five」が有名ですが、この曲もジャジーでノリノリです。
動画はHollodaroより。動画のダンスもノリノリです。
Brenda Holloway(アメリカ)による悲しい恋の歌「Every Little Bit Hurts」。
動画はDean F.より。
作中の中である登場人物との間で語られる曲でもあるQueenの「Brighton Rock」。
動画はQueen Officialより。
作中でベイビーが作る曲「Was He Slow?」はカナダのDJ、Kid Coalaが担当。
動画は30thCenturyVEVOより。
*「Was He Slow?」は未収録ですが、映画のアルバムの方には収録されています。
作中でベイビーの母親役を演じるSky Ferreira(アメリカ)が歌う「Easy」、ため息のようにこぼれ出る歌が魅力的です。原曲はもちろんCommodores(アメリカ)で、映画では両バージョンとも使用され、映画のアルバムにも両バージョンが収録されています。
動画はprisoner97より。
*「Easy」は未収録ですが、映画のアルバムの方には収録されています。
そして忘れてはいけないのは、映画のタイトルにもなっているSimon & Garfunkel(アメリカ)の「Baby Driver」。私は中学生の頃からSimon & Garfunkelが好きで、元々この映画に興味を持ったのも彼らの曲と同じタイトルになっていたからでした。
動画はkylecrazyfordより。
もうひとつ忘れてはいけないのは、『ベイビー・ドライバー』の元ネタとなったといっても過言ではないエドガー・ライト監督のこのミュージックビデオ。Mint Royale(イングランド)による「Blue Song」です。
動画はMint Royaleより。
後部座席画面よりに座っているのはライト作品ではおなじみのニック・フロスト、助手席に座るのはやはりライト作品ではおなじみマイケル・スマイリーです。そしてこのミュージックビデオで主役を務めるのはカルト的な人気を誇るテレビシリーズ『The Mighty Boosh』や『ハイっ、こちらIT課!』のノエル・フィールディング。『ベイビー・ドライバー』で言えば主役のベイビー役がノエル・フィールディングにあたるわけですが、ノエルの方が映画でベイビーを演じるアンセル・エルゴートよりもノリノリ!
この曲自体は映画中に聴くことはできませんが、映画の中でベイビーがテレビのチャンネルを変えるシーンに注目していると・・・
今回紹介した(Mint Royale「Blue Song」を除く!)全曲が収録された『Baby Driver (Music From The Motion Picture)』はこちらからお買い求めいただけます。
ジャンルは様々ですが、どの曲も良い曲ばかり。ぜひこれらの曲を聴き込んで、映画館の良いサウンドで『ベイビー・ドライバー』を体験してみてくださいね!
なお、この映画を機にエドガー・ライト監督作品に興味を持った方はこれらの監督作品もおすすめです。『ホットファズ』の車のシーンなどは『ベイビー・ドライバー』にも繋がるものがあります
(abcxyz)
映画としては「歌わないミュージカル」といっても良いほどに、使用される楽曲と映像とが深く関連づけられた作品ともなっています。テレビシリーズ『SPACED 〜俺たちルームシェアリング〜』、映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホットファズ』などで知られるエドガー・ライト監督は、非常にテンポ良く映像をカットする作風でも知られているんですが、それが極まった感じの作品でした。ただ、作品の内容的にはある意味「大作映画っぽい」感じで、ライト監督の持つ趣味性とか毒とかが抜かれた大味になった感も否めませんが、それでも爽快感溢れる素晴らしい娯楽作品であることには変わりありません。それにこれから他のエドガー・ライト作品を観るという方にはうってつけの作品だと思います。
まずは予告編をご覧ください。予告編にも何種類かありますが、この映画を一番よく表しているのは多分この「Tequila」予告編!
動画はSony Pictures Entertainmentより。
そんな『ベイビー・ドライバー』で、主人公が常にiPodで聴いている音楽も作品の一つのキャラクターであるといえます。今回はそんな本作の音楽や元ネタになった曲をご紹介。映画公開前にこれらの曲を知っておくと、さらに映画が楽しめること請け合いです。各曲の紹介には各アーティストのアルバムなどもご紹介している他、最後には今回紹介した全曲が収録された映画のアルバム『Baby Driver (Music From The Motion Picture)』も掲載しています。
Jon Spencer Blues Explosion(アメリカ)によるノリノリの「Bellbottoms」。
動画はripoffrecords1より。映画冒頭の強盗で使われるノリノリの曲です。
印象的な出だしは誰もが聴いたことのあるBob & Earl(アメリカ)の「Harlem Shuffle」。音楽にあわせてコーヒーを買いに行くベイビーの聴いている曲。ある意味映画が一番ミュージカル的な瞬間を飾るシーンで使われた曲です。
動画はdalkey130388より。
The Damned(イングランド)による「Neat Neat Neat」、映画では2番目の強盗に使われる曲です。
動画はPunkattack77より。
本作のヒロインが口ずさむ姿が印象的な曲。Carla Thomas(アメリカ)による「B-A-B-Y」。
動画はErnests Ābiķisより。
Googie Rene(アメリカ)による「Smokey Joe's La la」。
動画はL0K3より。
作中でかかる「Tequila」はThe Button Down Brassによるもの。The Button Down Brassは映画『フレンチ・コネクション』や『チキ・チキ・バン・バン』のサントラなどでも演奏しているよう。
残念ながら彼らのバージョンの動画は見つけることができず。
なお、冒頭に紹介した予告編に使用されているのは同じく「Tequila」を原曲としたアレンジ版、Vinnie Maniscalcoによる「TaKillya」です。
動画はTrap Cityより。
イタリアの巨匠Ennio Morriconeによる「Secondo Intermezzino Pop」、これは元々1970年のイタリアのジャッロ映画『Le foto proibite di una signora per bene』でしたが、なんと映画ではエレベーターで流れる音楽に。なるほど、エレベーター曲にピッタリ。
動画はformicriより。
ベイビーが恋に落ちるシーンで流れるのは、ご存じThe Beach Boys(アメリカ)の「Let’s Go Away For Awhile」。
動画はRoberto Rより。
本作のヒロイン、デボラ(Deborah)の名前に近いけどスペルが違うという曲として作中に登場するBeck(アメリカ)の「Debra」。
動画はMark Albersより。
本作のヒロイン、デボラの名前がスペルもそのままに登場する歌として作中に出てくる曲、T. Rex(イングランド)による「Deborah」。予告編で言うとランドリーのシーンで二人が聴いている曲です。
動画はscuzzy983より。
ちなみにこの曲が収録されたT. Rexのアルバム『My People Were Fair & Had Sky in Their Hair』の日本語版タイトルは『ティラノザウルス・レックス登場!!』でした。
追記:Blur(イングランド)のアルバム『Modern Life Is Rubbish』から、歌の入っていない曲「Intermission」も3番目の強盗シーンで使われていました。
動画はKiwiuyより。
Barry White(アメリカ)の「Never, Never Gonna Give You Up」、まさかこの曲をあんな風に使うとは、脱帽でした。
動画はBarry Tunyanより。
Focus(オランダ)による「Hocus Pocus」。この曲の日本語タイトルは「悪魔の呪文」ですが、映画中では逃走シーンで使われました。途中のヨーデル部分は聴いたことがある人もいるかも。
動画はRed Bulletより。
Sam & Dave(アメリカ)の「When Something Is Wrong With My Baby」。ベイビーというキャラクターがいることもあって歌の中に「ベイビー」がつく曲が多いですが、ほぼ全ての曲で、曲の意味が映画で使用されているシーンに合わせられているのも本作の特徴。
動画はturb01501より。
強盗計画中に流れる曲、Dave Brubeck(アメリカ)の「Unsquare Dance」。Dave Brubeckは「Take Five」が有名ですが、この曲もジャジーでノリノリです。
動画はHollodaroより。動画のダンスもノリノリです。
Brenda Holloway(アメリカ)による悲しい恋の歌「Every Little Bit Hurts」。
動画はDean F.より。
作中の中である登場人物との間で語られる曲でもあるQueenの「Brighton Rock」。
動画はQueen Officialより。
作中でベイビーが作る曲「Was He Slow?」はカナダのDJ、Kid Coalaが担当。
動画は30thCenturyVEVOより。
*「Was He Slow?」は未収録ですが、映画のアルバムの方には収録されています。
作中でベイビーの母親役を演じるSky Ferreira(アメリカ)が歌う「Easy」、ため息のようにこぼれ出る歌が魅力的です。原曲はもちろんCommodores(アメリカ)で、映画では両バージョンとも使用され、映画のアルバムにも両バージョンが収録されています。
動画はprisoner97より。
*「Easy」は未収録ですが、映画のアルバムの方には収録されています。
そして忘れてはいけないのは、映画のタイトルにもなっているSimon & Garfunkel(アメリカ)の「Baby Driver」。私は中学生の頃からSimon & Garfunkelが好きで、元々この映画に興味を持ったのも彼らの曲と同じタイトルになっていたからでした。
動画はkylecrazyfordより。
もうひとつ忘れてはいけないのは、『ベイビー・ドライバー』の元ネタとなったといっても過言ではないエドガー・ライト監督のこのミュージックビデオ。Mint Royale(イングランド)による「Blue Song」です。
動画はMint Royaleより。
後部座席画面よりに座っているのはライト作品ではおなじみのニック・フロスト、助手席に座るのはやはりライト作品ではおなじみマイケル・スマイリーです。そしてこのミュージックビデオで主役を務めるのはカルト的な人気を誇るテレビシリーズ『The Mighty Boosh』や『ハイっ、こちらIT課!』のノエル・フィールディング。『ベイビー・ドライバー』で言えば主役のベイビー役がノエル・フィールディングにあたるわけですが、ノエルの方が映画でベイビーを演じるアンセル・エルゴートよりもノリノリ!
この曲自体は映画中に聴くことはできませんが、映画の中でベイビーがテレビのチャンネルを変えるシーンに注目していると・・・
今回紹介した(Mint Royale「Blue Song」を除く!)全曲が収録された『Baby Driver (Music From The Motion Picture)』はこちらからお買い求めいただけます。
ジャンルは様々ですが、どの曲も良い曲ばかり。ぜひこれらの曲を聴き込んで、映画館の良いサウンドで『ベイビー・ドライバー』を体験してみてくださいね!
なお、この映画を機にエドガー・ライト監督作品に興味を持った方はこれらの監督作品もおすすめです。『ホットファズ』の車のシーンなどは『ベイビー・ドライバー』にも繋がるものがあります
(abcxyz)
コメント
コメントを投稿